4月に入り、国や自治体の新しい予算が組まれる新年度が始まりました。 経営者の皆様にとって4月は、雇用関係の「助成金」の要件や金額が新しく発表される、非常に重要な確認のタイミングでもあります。

宅建業の事業所では、春の引っ越しシーズンや決算期を経て、業務をサポートしてくれているパートタイムの事務スタッフや営業アシスタントの雇用形態を見直す機会が増えると予測されます。

この記事では、有期雇用労働者を正社員にする際に支給される代表的な制度「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」について解説します。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の事実と要件

キャリアアップ助成金の正社員化コースは、就業規則の作成など一定の要件を満たした上で、6ヶ月以上雇用しているパートタイマーや契約社員を「正社員」として登用した場合に、国から事業主に対して支給される制度です。

登用後、さらに6ヶ月間継続して雇用し、給与を規定の割合以上増額させて支払うことなどが要件として定められています。

助成金を活用する利点と欠点

助成金を申請・活用することには、経営面での明確な利点と欠点が存在します。

助成金を活用する利点

  • 銀行の融資とは異なり、返済が一切不要な資金を獲得できるため、採用や人件費の負担を直接的に軽減できます。
  • 正社員化によって従業員のモチベーションと定着率が上がり、安定した事業運営に繋がります。

助成金を活用する欠点

  • 事前に労働局へ計画届を提出するなどの厳格な手順があり、順番を一つでも間違えると要件を満たしていても受給できなくなります。
  • 雇用契約書、出勤簿(タイムカード)、賃金台帳などの法定帳簿を1日・1円の単位で正確に管理する非常に重い事務負担が発生します。
  • 申請手続きをしてから実際の口座に支給されるまで、1年以上かかる場合もあります。

この記事の詳細な説明の要点は以下の通りです。

  • 4月は新年度の雇用関係助成金制度がスタートする最適な検討時期である。
  • キャリアアップ助成金は、パートや契約社員を正社員化する際に活用できる返済不要の資金である。
  • 資金を獲得できる大きな利点がある一方、1円のズレも許されない厳格な労務管理と複雑な書類作成の負担という欠点がある。

助成金の審査では、残業代の未払いや法定帳簿の不備がないか等、会社が労働基準法を遵守しているかが厳しくチェックされます。

当事務所では、宅建業免許の申請代行や更新手続き(行政書士業務)と併せて、適正な労務管理の整備から助成金の申請(社労士業務)までを一括サポートしております。従業員の正社員化をご検討の経営者様は、制度を活用できるかどうかの診断から承りますので、ご相談ください。

情報源:厚生労働省 キャリアアップ助成金( https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/shozaikei/01_00140.html